需要が高まる福祉系のタクシー
外出に制約のある人に必須の「タクシー」
日本は近い将来、4人に1人が高齢者という超高齢化社会に突入すると予想されています。日本全体の人口を1億人とすると、およそ2,500万人が高齢者ということになります。そんな中で、心身共に豊かな人生を実感できる社会を築くために「交通手段」は1つの大きな役割を担うことになります。
高齢者や障がい者にとって、公共交通機関を利用することは時として困難が伴う場合があります。そこで活躍するのがタクシーです。加えて、私たちが一般的に利用しているタクシーも快適に目的地まで運んでくれる移動手段ではありますが、高齢者や障がい者は車椅子を利用していたり特別なサポートを必要とする場合もありますので、そういったニーズに応えられる車両やサービスが必要になります。
福祉系のタクシーが増加している
上記のようなニーズに応えることができるタクシーを福祉系のタクシーと呼びます。高齢者の増加や東京オリンピック・パラリンピックでの需要拡大を見据え、この福祉系のタクシー事業を始めるタクシー会社は増加してきています。
高齢者や障がい者も自分らしい生活を送ることができるように、という社会的な意識の高まりも関係していると思われますが、主に要介護者を利用者とする福祉系のタクシーは今後収益の増加を見込める事業としても成り立つため、福祉社会への参加を始めるタクシー会社が増えているとも言えるでしょう。国もこの動きに力を入れており、2014年時点で14,415台であった福祉系のタクシーを、2020年には28,000台にまで増やすことを目標としているようです。
一般的なタクシーとの違いは
国も利用促進に力を入れる福祉系のタクシーですが、一般的なタクシーとの違いは、当然のことですが「高齢者や障がい者の送迎サービスである」ということです。そのために、専用の車両やサービスが用意されています。
ただし、福祉系のタクシーの中でも違いがありますので、注意が必要です。大きく分けると、介護保険が適用となる「介護タクシー」と、介護保険は適用されないが用途に制限がない「福祉タクシー」があります。介護タクシーは料金の負担が1割で、日常的な通院時などの交通手段として利用することができます。福祉タクシーは介護保険による料金負担はありませんが、観光などにも利用できるため用途は大変幅広いと言えます。
どちらの福祉系タクシーも、高齢者や障がい者が心身共に豊かな人生を送るための交通手段として有効です。超高齢化社会に向けて、これからさらに需要が増えていくと予想されます。
移動に制限がある人の快適な外出のために
需要が高まる福祉系のタクシー
ますます高齢化が進んでいる日本では、老化によるものや障がいがあるという理由で、公共交通機関での移動が困難な人が増えています。そのような人たちを支えるため「福祉系のタクシー」が増加しており、国もこの動きに力を入れています。
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