福祉タクシードライバーとして働くメリットと注意点

福祉タクシーの用途から見える特徴

福祉タクシーの用途は介護タクシーよりも幅広いですが、主に高齢者や障がい者が利用するため、ある程度利用傾向を把握することができます。実際に福祉タクシー事業を展開している東京の大手タクシー会社の調査によるところでは、結婚式への参列、お墓参り、法事などの冠婚葬祭や、スーパーへの買い物、美容院、銀行など日常生活の質に直結する用事、旅行のための空港や駅までの移動などに利用されることが多いとのことです。
上記での利用はほぼ日中に行われるので、福祉タクシーは一般的なタクシーのように深夜勤務がなく、主に日勤での勤務が可能であることがわかります。そのため、小さな子どもがいるなど時間に制限のある人には働きやすい環境であると言えるでしょう。
また公共交通機関での移動が困難な人にとって福祉タクシーは、安心して行動範囲を広げることができる大変便利な交通手段です。利用者から感謝の言葉をもらうことも多く、やりがいが大きい仕事でもあります。

理解しておきたいこと

主に高齢者や障がい者が利用する福祉タクシーですが、介護タクシーとは違いドライバーが介護の資格を持っている必要はありません。利用者の介助は必須ではなく、理由なく接触することもできませんが、資格を取得しサービスの質向上に役立てるという前向きな姿勢は必要かもしれません。
また、障がい者の福祉タクシー利用料金の一部を自治体が負担する制度があり、福祉タクシー券が発行される場合がありますので、こちらの制度や利用方法についても把握しておく必要があります。

ホスピタリティ精神を持つ

近年では自動運転が可能な車両の開発が進んでおり、バスやタクシーに利用される日もそう遠くない未来にやってくるかもしれません。ただ利用者を運ぶというだけであれば、AI機能を搭載した最新車両に任せるのも良いでしょう。しかし福祉タクシーは、高齢者や障がい者の移動をサポートするものであり、細やかな気遣いや声かけがサービスの一部とも言えます。車内を居心地の良い空間にするためには、ホスピタリティ精神が重要であることを認識しておきましょう。
タクシー会社によってはホスピタリティ教育を徹底し講習などを設けている場合もありますが、それがなかったとしても、ドライバー自身が「おもてなしとは何だろう」と考える必要があります。人間同士ですから、感性や認識はそれぞれ違います。そのためホスピタリティには「これが正解」というものはありません。しかし、この利用者にとっての居心地の良さとは何だろうかと考え実践していくことで、きっと感謝の言葉を得ることができるでしょう。

移動に制限がある人の快適な外出のために

需要が高まる福祉系のタクシー

ますます高齢化が進んでいる日本では、老化によるものや障がいがあるという理由で、公共交通機関での移動が困難な人が増えています。そのような人たちを支えるため「福祉系のタクシー」が増加しており、国もこの動きに力を入れています。

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移動が困難な人を支援

高齢者や障がい者の外出をサポートする介護タクシー・福祉タクシーについて紹介しています。既に介護の資格を持っているならその知識を十分に活かせる仕事であり、未経験からでも挑戦できる環境が整っていますので、興味のある人はまずご一読ください。お問い合わせはこちらへ【kaigo.tame.taxi@gmail.com】

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